東洋思想に親しむと、必ず目にすることになる陰陽の図。あの黒と白が渦を巻くような、印象的なマークには、陰陽太極図(いんようたいきょくず)という名前があります。
このページでは、陰陽太極図に込められた考え方と、その意味について、ひとつずつ紐解いていきます。
陰と陽の移り変わりを表す
陰陽太極図は、陰と陽が互いに移り変わってゆく姿を、ひとつの図に描いたものです。
陰陽というふたつの要素は、決して優劣や良し悪しを示すものではありません。両者は対をなしており、ふたつが揃ってこそ、はじめて意味を持つと考えられています。どちらか一方が欠ければ、もう一方も存在し得ません。

詳しくは、陰陽五行とはのページをあわせてご覧ください。
陰陽太極図において、**黒は「陰」**を、**白は「陽」**を表します。

最も白く広がっている上部は、陽が極まっている状態を示しており、季節でいえば夏至にあたります。そこから少しずつ陰が入り込んで秋へと移り、やがて陰が極まると冬になります。冬を超えると、再び陽が芽吹いて春が訪れる、という具合に、陰と陽は絶えず入れ替わりながら循環していきます。
陰陽太極図は、この陰と陽が、互いにバランスを取り合いながら静かに移ろっていく様子を、一枚の図として描いたものなのです。
黒と白の点に込められた意味
太極図をよく見てみると、白の中に小さな黒い点、黒の中に小さな白い点が描かれています。
これらは、それぞれ**「陽中の陰」「陰中の陽」**と呼ばれています。
陽が最も極まったときでも、必ずどこかに陰は存在する。逆に、陰が最も極まったときでも、必ずどこかに陽は存在する。そんな世界の在りようを、ふたつの小さな点が、静かに語りかけてくれます。
「どんなことであっても、百パーセントに偏ることはない」。陰陽の智慧の根源にある、ひとつの真理が、この点に込められているといえます。



