このページでは、干支暦に引き続き、十干それぞれのイメージをもとに、人の精神面・個性について、勉強していきます。
※このページでは、戊・己・庚・辛・壬・癸の6つを学びます。
甲・乙・丙・丁の4つは、こちらのページをご覧ください。
十干の種類とイメージ
「十干」は、精神を表しており、それぞれの干から空間をイメージすることができます。
十干 | 読み方 | 空間イメージ | 解釈 | |
甲 | こう | 大樹・樹木 | 直 | まっすぐ伸びる |
乙 | おつ | 草花・枝・苔 | 曲 | 一面の野に咲く草花 |
丙 | へい | 太陽・強烈光 | 明暖 | 万物を照らす |
丁 | てい | 灯火・人工火 | 孤明 | 暗闇を照らす |
戊 | ぼ | 山岳・山脈 | 不動 | どっしりとした安定感 |
己 | き | 大地・田畑 | 広平 | すべてを受け入れる |
庚 | こう | 鉱石・剣 | 鋭利 | 固く鋭い |
辛 | しん | 宝石・砂利 | 柔鋭 | 強く輝く |
壬 | じん | 大海・大河 | 流動 | 大きく広がる |
癸 | き | 雨露・真水 | 暗流 | 清らか |
戊の個性
「戊」は、どっしりとした安定感のある山岳です。
むやみやたらに動き回らず、どっしりとした安定感があることに特徴があります。山岳として、どっしり雄大な魅力で周りを引き寄せます。
何事にも動じない落ち着いた風格を持っていますので、人々に頼られる存在になり、面倒見のよい人になります。
また、山岳は、信仰の対象になったり、要塞として平和を守るために活躍します。人々に対して、愛情を奉仕し、すべてのものを平等に育てる教育者の力量を持ちながら、生きていくことができます。
己の個性
「己」は、すべてを受け入れる広大な大地です。
情に厚く、愛情深いことが特徴です。広く大きな大地のようにしっかりと腰を据え、あらゆるものを受け入れる心の広さを持っています。
大地は、たくさんの栄養分を含んでいます。植物を育て、人を育てていくことができるため、人を引き付ける魅力も兼ね備えています。
また、コツコツと長い時間をかけて積み重ねていくことができるため、粘り強い生き方ができます。
庚の個性
「庚」は、固く鋭い鉱石です。鋼鉄や剣とも受け取れます。
行動力があり、勇敢なところに特徴があります。働くことが大好きで、どんなことでもすぐに行動に移すことができます。
鉱石(鋼鉄・剣)は、打たれて(精錬)されて、はじめて、鋭くなっていきます。ですので過酷な環境で生きれば生きるほど、優れた人物になっていきます。
「庚」を持つ人は、動いている中に活路を見出します。じっとしていてはダメで、動く必要がある時は、一生懸命動くことによって、良い人生となっていきます。
辛の個性
「辛」は、強く輝く宝石です。
名誉名声を意識し、自尊心が高いことに特徴があります。メンツを傷つけられることを極端に嫌い、美しいものや特別なものに憧れる傾向があります。
宝石も鉱石同様に、自分自身を磨かなければなりません。自分自身を厳しい環境に置き、律しながら生きていくことによって、光り輝く宝石となり、価値が出てきます。
また、いつも手を掛けていないと美しさを保っていられません。「辛」を持つ人は、常に自分自身を磨いていくことで、良い人生となっていきます。
壬の個性
「壬」は、果てしなく広がる大きな大海です。
たくさんの知的好奇心があることに特徴があります。既存にとらわれず、多くの改良改革を行うことができます。
水は、常に流れ動いていないと、清らかさを保つことができません。広範囲に流動し、たくさんの興味・着眼点を持ちながら、行動していきます。
また、水はすべてにおいて、必要不可欠な存在です。主役でなかったとしても、必ず必要とされる存在として、活躍していくことができます。
癸の個性
「癸」は、清らかな雨露です。
雨が大地に降り注ぎ、川に流れ、海に流れ込むまでに時間がかかります。「癸」を持つ人ももまた、何事にも時間がかかるのが特徴です。
また、水ですので、どんな形にも変化できますので、順応性は高いです。
「癸」を持つ人は、何事にも時間をかけて、じっくり我慢していると、初めて認められますので、根気強くひとつひとつの積み重ねが大切です。
積み重ねの結果、晩年には大きな人脈が形成され、大成していきます。
支は十二種類ある:十二支
「支」は十二種類存在し、時間や現実を表しています。
次のページでは、十二支それぞれの方向や季節感、時間概念を勉強していきます。