アプリ開発やWebサービスの導入などIT関連でなにかを始めようとするとITベンダーやSIer(エスアイヤー)と呼ばれる会社に仕事を発注すると思います。
このページでは、ITベンダーやSIerの仕事内容からIT業界全体の人員構造がわかるようにしています。
IT業界に入ったばかりの人やこれからITベンダーやSIerに対して、仕事を発注しようとしている人の参考になれば、うれしいです。
ITベンダーとは?
ITベンダーとは、ITシステムに関連する製品やサービスを提供・販売する会社のことを言います。
パソコンやサーバなどのハードウェアだったり、個別開発したシステムやアプリなどのソフトウェアだったり、AmazonとかGoogleなどのWebサービスだったり、お客さんに必要なものを集めてきて提供する会社です。
お客さんは要望を伝えるだけでいいので、ITベンダーは、パソコンの選定や開発会社との調整など、わかりにくいIT関連業務を代行してくれます。
SIer(エスアイヤー)とは?
SIerとは、ITシステムの企画・設計・開発・運用等、ITシステム関連業務全般を統合的に行う会社のことを言います。
もともとは「システムインテグレーション事業(企画~運用までを統合的に請け負う事業)を行う会社」で、システムインテグレーターと呼ばれていましたが、段々と略されるようになり、SIer(エスアイヤー)と呼ばれるようになりました。
ITベンダーとSIerの違いは?
ITベンダーはIT機器やITサービスの販売が中心でどちらかというと営業寄り、SIerは個別のシステム開発や運用が中心でどちらかというと実務寄りのイメージです。
ただ、厳密な違いはありません。
ITベンダーと名乗っている会社に「運用も請け負ってほしい!」とお願いすれば、システム運用会社を探してきて請け負ってくれますし、SIerに「パソコンを買いたい!」とお願いすれば、パソコン購入を仲介してくれます。
どちらも、お客さんと各IT企業をつなぐ役割として、機能しています。
(参考)IT関連業務の人員構造
ITベンダーやSIerの役割は、お客さんと各IT企業をつなぐ役割です。
システム開発や導入など、なんらかのプロジェクトを発注して場合、ITベンダーやSIerの正社員の人数はかなり少なく、全体の10%程度しかいないことがほとんどです。
IT業界全体が業務ごとに細分化された結果ですので、悪いというわけではないのですが、このような人員構造になっていることは知っておいた方がいいと思います。
知らないと仕事を発注した際、他社に丸投げしているだけのように感じてしまい、ITベンダーやSIerの本来の役割を見誤ってしまいます。