キャリアコンサルタント試験は、JCDAとキャリアコンサルティング協議会(以下CC協議会)の2つの団体が運営しています。
どちらの試験を受けても、最終的に取得できるキャリアコンサルタントの資格は同じなのですが、運営団体が2つあります。
初めて、キャリアコンサルタント試験を受ける時は、迷ってしまいますので、この2つの団体の違いをまとめてみました。
これから、キャリアコンサルタント試験の受験を考えている方の参考になりましたら、幸いです。
(目次)
実技試験(論述と面接ロールプレイ)が違う
実技試験には、論述と面接ロールプレイの2つがあります。
2つの団体の試験で内容が違うのは、この論述と面接ロールプレイです。
対話形式 or 文章形式 のどちらが好き?
JCDAの論述試験は、対話形式の逐語録で出題されます。
「CC1:今日はどのようなご相談でしたか?」
「CC1:今日は〇〇について悩んでいて相談に来ました」のような対話形式。
対して、CC協議会の論述試験は、文章で出題されます。
「2年前に夫が勤めていた会社が倒産してしまった。夫の再就職活動は大変で、なんとか仕事につくことはできたものの・・・」のような文章形式。
問われることは、どちらも同じように相談者の悩みに関することです。
ですので、試験を受ける時の判断基準は、どちらの出題形式の方が考えやすいかになります。
面接で求められることは、ほぼ同じ・・・
面接ロールプレイの評価項目は、
JCDAの場合:「主訴・問題把握/具体的展開/傾聴」
CC協議会の場合:「態度/展開/自己評価」
です。
JCDAは、傾聴重視。CC協議会は方策重視と、
言われていますが、試験要綱には、どちらも、
ロールプレイ
(受験者がキャリアコンサルタント役となり、キャリアコンサルティングを行う)
ロールプレイは実際のキャリアコンサルティング場面を想定して、面談開始から最初の15分という設定で行います。 ロールプレイでは、キャリアコンサルタントとして相談者を尊重する態度や姿勢(身だしなみを含む)で、相談者との関係を築き、問題を捉え、面談を通じて相談者が自分に気づき、成長するような応答、プロセスを心がけてください。口頭試問
(自らのキャリアコンサルティングについて試験官からの質問に答える)
と記載されております。
実際のキャリアコンサルティング場面:60分の中の最初の15分という設定で行われ、「相談者との関係を構築し、問題点を捉える」ということができているかが問われますので、本質的に求められていることはどちらも変わりません。
面談では「相談者との関係構築」と「相談者の問題は何なのか?」という点に集中していけばいいので、どちらの団体の試験を選ぶかは、論述試験の考えやすさで、判断したほうがいいように思います。
学科試験は同じ
学科試験は、どちらも同じです。
四肢択一のマークシート 100点満点(2点×50問)で70点以上の得点で合格
受験料も同じ
受験料は、どちらも同じです。
学科:8,900円 論述:29,900円
合格率も同じくらい
2つの団体での合格率も、さほど変わりません。
若干ですが、CC協議会の方が、合格率の上下幅が大きいので、JCDAの方が安定した受験ができるのかもしれません。ただ、どちらかの団体の方が合格しやすいという傾向は無いように思います。
開催回 | 合格率 | |
JCDA | CC協議会 | |
第18回 | 54.6% | 64.0% |
第19回 | 52.5% | 46.1% |
第20回 | 60.7% | 51.0% |
第21回 | 52.2% | 43.9% |
第22回 | 59.3% | 59.3% |
第23回 | 59.8% | 61.2% |