このページでは、前回のシステム化計画、開発、ユーザー利用開始までの流れの内容に基づき、WBSの作り方を会社に入りたての新入社員の方でも理解しやすいように簡単に説明します。
WBSとは?
WBSとは、Work Breakdown Structureの略で、
「仕事(Work)を分解(Breakdown)して体系化(Sturcture)すること」です。
分解した仕事(作業)内容をもとにプロジェクトの進捗状況を管理するために使用します。
テンプレート
全体構成
以下【1】~【4】の項目に分けて作っていきます。
【1】大日程・マイルストーン
まずは、大日程とマイルストーンを考えましょう。
大日程は大まかな日程、マイルストーンは重要な作業の完了予定時期のことです。
そのプロジェクトの全体終了時期から逆算してみて、「どれくらいの時期」に「どんなことをやっていなければいけないのか」を考えてみましょう。
考えたら、大日程は矢印で、マイルストーンは▼印で記載してください。
部長や社長など上位の方々は、細かな作業タスクの確認はしません。大まかな日程と重要な地点がいつくらいなのかがわかるようにしておきましょう。
【2】作業タスク
大日程とマイルストーンが決まったら、それを達成するためにどんな作業が必要なのかを洗い出してみましょう。仕事を分解する(BreakDown)の部分です。
ここでの注意点は、1項目は1つの作業のみにすることです。
例えば、「設計書を作成して、○○さんに連絡する」みたいな作業タスクにすると、「作成」と「連絡」の2つの作業が混ざっています。
進捗状況を確認する時、「作成」は終わったけど「連絡」は終わってない状況の場合、作業管理がしにくくなり、作業漏れが発生してしまうケースが多々あります。
「設計書を作成して、○○さんに連絡する」の場合は、「設計書を作成する」と「〇〇さんに連絡する」の2項目に分けて記載しましょう。
【3】担当者・状況
作業タスクの分解ができたら、その作業タスクは誰が実施するのか担当者を決めましょう。担当者は作業の難易度や忙しさなどを考慮して、決めてください。
作業ごとの難易度を把握して、特定の人に作業が偏らないよう、メンバー全員に作業を振り分けましょう。
あと、計画実行後の進捗状況を把握する必要がありますので、「状況」欄は設けておきましょう。
【4】計画・遅れの把握
最後にそれぞれのタスクに対して、作業計画をたてましょう。
このサンプルでは日単位で作成していますが、プロジェクト内容に応じて、単位を変えても大丈夫です。
作業タスクをもとに計画を立てていくと、大日程やマイルストーン時期をオーバーしてしまうことがよくあります。その場合は、作業を行う人員を増やして、早く終了できるようにするか、大日程やマイルストーン時期も考え直しましょう。
無理な計画を立てても、最終的にプロジェクト全体が崩壊するだけですので、現実的で確実なプロジェクトを計画しましょう。
あと、定期報告会などで進捗状況を把握する必要がありますので、「本日を表すライン」を引いておきましょう。作業の進捗状況を確認する際は、このラインに対して遅れているか、進んでいるかを確認していくことになります。
WBSの作り方は以上です。お役に立ちましたら幸いです。