なにかのアイデアは閃いたけど、それをシステム化する時にどのように考えていけばいいんでしょう?
このページでは、自分のアイデアをもとにして、そのアイデアをシステム化する時の考え方をサンプルも交えながら説明していきます。
まずは、第1段階として、やりたいことの精査~システム利用イメージまでを考えます。この段階では、技術的なIT知識は無くても大丈夫です。
あと、利用イメージがしっかり固まってないとIT技術者に話をする時にうまく伝えられないから、まずは利用イメージをしっかり固めよう!
(目次)
テンプレート
5つのステップで考える
考えるステップは、大きく分けて5ステップあります。ステップごとに説明していきます。
①やりたいことを、実現したいことを考える |
②登場人物を考えてみる |
③似たシステム・Webサービスを探してみる |
④画面のイメージを考えてみる |
⑤利用イメージを考えてみる |
テンプレートファイルの構成
①やりたいことを、実現したいことを考える
まずは、今のアイデアの内容を言葉で書き表しましょう。
頭の中で浮かんでいるアイデアも言葉で書こうと思うと、なかなか難しいですし、
書いているうちに違うアイデアも出てきてアイデアの質も上がっていきます。
例えば、以下のような観点で考えて、書きやすいです。
・現時点で困っていることは何なのか?
・このシステムを通して、どんなことをやりたいと思っているのか?
・最終的にどうなっているといいのか?(どうなっていたいのか?)
・大事にしたいことは何なのか?
<サンプル>
サンプルとして、イベント会場に来られた人の出欠確認を行うシステムのアイデアを考えてみます。
これまでは、紙で名簿を印刷し、出欠確認しておりましたが、受付担当者の確認負担が多く、来場者への挨拶など本来の受付業務が滞る場合がありました。
受付担当者の負担を減らし、本来の受付業務に専念できるようなシステムが出来たらいいなと思います。
原点に立ち返るためにも、このシステムでやりたいことや大事にしたいことは何なのか?をしっかり考えておくといいね。
②登場人物を考えてみる
次に、このシステムを使う人を考えてみましょう。
お客さんとなるメイン利用者だけでなく、そのシステムを運営する側の人もどんな人がいて、その人たちはどんな役割を担うと、①で考えたやりたいことが実現できるのか考えます。
以下のような観点で考えてみましょう。
・このシステムを使う時に、どんな人が出てくるのか?
・システムを運営する人は、誰?
・その人はどんな役割を担っている?
・システムを利用する人は、誰?
・その人はどんな役割を担っている?
<サンプル>
主にイベントに来られる参加者とイベントの運営スタッフが登場人物です。
イベント参加者は、文字通りイベントに参加する役割を担い、運営スタッフは参加者が本来の来場予定者かどうかの確認と、来場してもらったことへの感謝、チラシなどの案内を行います。
③似たシステム・Webサービスを探してみる
次は、自分が考えているアイデアと似たシステム・Webサービスを探してみましょう。
自分が考えているアイデアと似たシステムは探してみると、結構あります。
そのまま使えるようなら、そのまま使えばいいですし、使えないようなら、どういう部分が満たされてないのか差分を考えていくと、自分が大事にしたい部分が見えてきます。
また、画面のイメージも大変参考になります。最初は真似できる部分は真似しましょう。
以下のような観点で考えてみましょう。
・似たシステムで、やりたいことが満たされているのか?
(満たされている場合は、そのシステムを使うのもアリ)
・満たされていない場合、何が満たされていないのか?
自分のやりたいことと似たシステムを比較し、足りないところはどこなのか?
・似たシステムで、真似できそうなところはどこなのか?
<サンプル>
インターネットで探したら、イベントの来場管理システムはありましたが、月額利用料がかかったり、必要以上の多機能なシステムでした。
月額利用料を払うのもイヤですし、来場者の出欠確認さえできればOKです。出欠確認の画面は、名前と参加ボタンだけが出てるシンプルな画面構成だったので、それを真似します。
④画面のイメージを考えてみる
次は、画面のイメージを考えてみましょう。
③での似たシステムや日常的に使っているいろいろなシステムを参考に、登場人物となる人がどんな情報を入力して、どんな情報を出力(表示)すれば、嬉しいのかをイメージしながら考えると、書きやすいです。
画面イメージは、イメージ図と配置したボタンなどの働きがわかるように書いてみましょう。手書きでも大丈夫です。
以下のような観点で考えてみましょう。
・やりたいこと、登場人物、似たシステムを参考にして、画面イメージを考えてみる。
・登場人物ごとに違う画面が必要か?必要なら、それぞれどんな画面?
・利用者には、どんな内容を入力してほしいのか?
・運営者は、どんな情報が必要なのか?
・画面内のボタンなどを押した時にどんな動作をしてほしいのか、
この後に考える利用イメージも膨らませてみる。
※簡単な画面イメージ図で表しましょう。
<サンプル>
⑤利用イメージを考えてみる
このページの最後に利用イメージを考えてみましょう。
利用イメージは、利用する場所やどんな風に行動してもらうのかを想像しながら書いていきます。
また、タブレット、スマホ、パソコンなど、どんな機器を使うのかもイメージしながら考えていくと、現実感が増していきます。
このページでは技術的なことは考えなくていいので、実際にやれるかどうかは考えずに作っていきましょう。
利用イメージは、①~④で考えたことを総合して考えていきます。
以下のような観点で考えてみましょう。
・パソコンやタブレットなどの機器類も含めて、 登場人物がどのような行動を行って、システムを利用するのか、利用イメージシーン・利用方法を考えてみる。
・どんな機器(スマホ、タブレット、パソコンなど)を使うのか?
・どんな時に使うのか?
・利用者が操作をした時にシステムにはどんな動作をしてほしいのか?
・その利用方法で当初やりたかったことが満たせそうか?
※簡単なイメージ図で表しましょう。
<サンプル>
サンプルでは、タブレット機器を受付台の上に置いておいて、来場者が来られたら、そのタブレットから自分の名前を探して、「参加」ボタンを押してもらいます。
「参加」ボタンを押したら、受付担当者のパソコンにも来場者の情報が表示されて、応対ができるようにしたいなと思います。
あと、遠方から来られた方や初めて来られた方の情報も表示しておけば、来場者にとって嬉しい応対ができるようになると思うので、そんな感じの利用イメージにしたいと思います。
あと、すべてをシステム化すると、人間味が無くなってしまうので、残す部分も大事にしよう!
自分のアイデアからITシステムを作っていく時の考え方①の説明は以上です。
次は、このページで考えたことを基に、IT技術担当者と話していきます。そちらは別ページで記載いたします。