前回の企業型確定拠出年金の概要に続き、個別投資先について、説明していきます。
このページでは、「SMTAM・コアラップA」と「SMTAM・コアラップS」について、記載します。
コアラップAとSの違いは?
まず、SMTAM・コアラップという投資先銘柄は、株、債券、リート、金等のコモディティ商品などに分散投資している銘柄です。
そして、コアラップAは、安定性を重視した構成になっており、債券が多めになっています。
対して、コアラップSは、成長性を重視した構成になっており、株式が多めになっています。
コアラップって買っていいの?
確定拠出年金の主要な銘柄をピックアップし、調査してみました。
年金はお金の話なので、気にすべき点は「どれくらいもらえる金額が増えるのか?」と「手数料をどれくらい取られるのか?」の2点です。
どれくらいもらえる金額が増える?
未来のことは、誰もわからないので、過去この銘柄が登場して以来、どれくらい上がったのかの上昇率(年平均)を取ってみました。
コアラップAとSは、年平均で、それぞれ、0.42%と2.05%です。
他の銘柄と比べても、それほど上昇率は高くありませんので、もらえる金額もそれほど増えそうにありません。
どれくらいの手数料を取られるのか?
手数料率は、銘柄ごとに決まっています。2023年4月9日調査時点では、コアラップA・コアラップSは、資産額に対して、年間0.935%の手数料を取られます。
(確定拠出年金説明資料の「信託報酬」という欄に記載されています。説明資料をお持ちでしたら、確認してみてください。)
資産額は、人それぞれで違うので、一概には言えませんが、資産額120万円の場合だと、年間11,220円、定年までの期間を40年とすると、50万円近く手数料として取られます。かなり取られますね・・・。
(120万円で試算した根拠:毎月5千円の拠出を40年間行うと、5,000円×12カ月×40年間=240万円。中央値の120万円で試算しています。)
まとめ
コアラップは、将来的にもらえる金額も増えそうにありませんし、手数料もたくさん取られそうです。
ただ、コアラップは、株、債券、リート、金等のコモディティ商品などに分散投資を行っていますので、「いろいろな投資商品を分散して購入してみたい!」という思いがある人にとっては、良い商品だと思います。
そういった思いがある人以外は、別の商品を選んだほうがいいと思います。